便の色で健康状態や身体の中をチェック!

便の色で健康・身体の状態をチェック

便の色や状態は、思っている以上に健康状態を反映しています。なぜならば便は私たちの日常生活も反映するからです。

 

私たちの食べたものや、日中の活動と見合う水分量など細かい部分まで映し出してくれています。

 

また、体内で新たに起こっていることは目には見えません。体外からは見えない病変やストレスなどの精神状態まで知る手がかりになるのです。

 

便の色や性状をチェックすることは、日常生活を生き生きと充実させることにつながるともいえます。

スポンサード広告

便の色が変わる理由とは?

便の色が変わる理由を知るには、まずは便がどうやって作られるかを知る必要があります。

 

まず、食べた物は口腔内で咀嚼(かみくだく)され、飲み込まれた後、食道を通って胃に入ります。

 

ここで、消化酵素の働きで更に吸収しやすいドロドロの状態になります。

 

胃から小腸に入りますが、ここで食べた物の栄養分のほとんどが吸収されます。

 

吸収されなかった固形分は水分を含んだ状態で大腸へ入り、ここで水分が吸収され大便の形になっていきます。

 

そして、S状結腸という場所を通って直腸を経て肛門から排泄されるのです。

 

また、これらの通過過程には腸の蠕動運動(胃から大腸までの腸管が食物等の動きを感知して自主的な動きで下部組織へ送る事)が大きく関与します。

 

この過程の中で便の色が変わるポイントがいくつかあります。

 

①口腔内へ入ったもの=食べた物

食物はすべて色がついていますが、極端に食べすぎなければ病的なほど便の色が変わるのは考えにくいものです。

 

緑黄色野菜などを多くとれば多少黒っぽくはなるかもしれません。

 

それよりも食物以外の検査で使用したバリウムや、貧血の際の内服薬やビタミン剤などの薬剤では変化があるものがあります。

 

②食道~肛門までの消化管の内壁の状態(内壁の出血などの有無)

壁に出血などがあれば、血液は空気に触れて酸化し便に交じって黒っぽくなります。

 

③大腸の通過時間と水分の吸収状態

大腸を早く通過するほど明るい黄色で、長く停滞しているとこげ茶に近くなっていきます。

 

黄金色から茶色までは健康だと考えていいでしょう。

 

④消化管全体の病変(潰瘍や痔、腫瘍など)

消化管内に病変があれば出血して黒っぽくなったり、痔など肛門周囲の病変では出血が混じって赤く見えたりします。

 

また、潰瘍や腫瘍など異物の出現で通過障害が出て、便の大きさなど形状にも変化が出てきます。

 

そしてその他に全身的な精神状態(ストレスなどの有無)や疾患が関係してきます。

スポンサード広告

便の状態を改善したい、便秘を改善するには?

便のトラブルといえば、代表的なものは「便秘」「下痢」ではないでしょうか。その他には、臭いがきつい、硬くて出づらいなど細かいトラブルもあるでしょう。

 

便のトラブルは、全身的な状態や疾患から招かれるものも多いですし、便秘などが続くと食欲もなくなったり元気に活動する意欲が無くなったりします。

 

下痢などでも、外出に不安が出たりやはり食欲減退につながることも多いでしょう。

 

便のトラブルは早々に解決したいものです。

 

下痢などはウィルスなど疾患のためが考えられるので、原因の治癒になりますが便秘は日常生活で予防していくことも必要です。

 

便秘の解決にも、上述した便ができる通り道を考える必要があります。

 

①口腔内から入る物=食べるものを考える

  • 食物繊維など腸内環境を整える要素のあるものをしっかりとる。
  • 便秘しやすい、腸内に停滞しやすい肉類は野菜などをいっしょにとる。
  • 適度な水分摂取や、ビフィズス菌飲料や食材を摂取する。

 

②蠕動運動を促す

消化管の動きを良くするには、体全体を動かすことが最も効率的で確実です。

 

運動などで全身の血の巡りが良くなれば、腸管の血液循環も良くなって蠕動運動も活発になります。

 

③トイレへ行く生活習慣

忙しくてトイレへ行く時間も無い人が、便意を我慢してしまってしつこい宿便に悩まされることがあります。

 

ある程度決まった時間にトイレに行く習慣をつければ、神経反射で排便が促されることがあります。

 

④病変の有無のチェック

様々試しても便秘が改善されず、便の形状も変わってくるようなら早めに医療機関を受診することも必要です。

 

便といえば乳酸菌

乳酸菌に関する食材や飲み物は日進月歩で出てきます。

 

乳酸菌という言葉を聞くだけで、全身に良いイメージを持っている人は少なくないでしょう。

 

もちろん、乳酸菌は体に良いものなのです。ただ、乳酸菌をただ摂れば全身健康というわけではありません。

 

乳酸菌は腸内の善玉菌の「動きを促進する」のです。つまり乳酸菌だけでは、即健康、便秘解消というわけではないのです。

 

それ以外のバランスの取れた食事や適度な運動があって、乳酸菌の効果は発揮されやすくなる、ということなのです。

 

また、乳酸菌は生きたまま腸に届かないと効果が減弱してしまいます。

 

乳酸菌をとっても、強い胃酸のパワーで殺菌されてしまうことが多く、実際にはほとんど取れていないことも少なくありません。

 

そこで、細菌は胃酸に負けない乳酸菌飲料やヨーグルトなどが出ていますので、よく確かめて購入すると良いでしょう。

 

■まとめ

便はその人の生活習慣や習性をそのまま映し出します。

 

病変がある以外は、便をみればどんな生活をしているかある程度は分かる、といっても過言ではありません。

 

毎日、自分の便の状態をチェックすることで、身体的な健康状態、精神状態を振り返ることができます。

 

便を見て、昨日までの生活を知り、明日からの指標にしていきましょう。

スポンサード広告