子どもの下痢が魚臭い理由を知っていますか

子どもの下痢が魚臭い理由を知っていますか

子どもはよく下痢をするものです。

 

ちょっとお腹を冷やしたり、食べ過ぎたり、ほんの少しのきっかけで便が緩くなります。

 

この中で気にしなくてよいものか、気にした方がよいのかの鑑別、判断は必要です。

 

その中で子どもの下痢が魚臭いな、と思ったときはどんな状態なのでしょうか?

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下痢とは?

子どもの便は元々緩いものですが、随伴する発熱やおう吐が無く、機嫌も良く食欲もあって便の色も正常ならあまり心配は要りません。

 

しかし、発熱していたり嘔吐が伴うような場合には、病気の可能性があります。

 

下痢は2種類に大別することができます。

 

急性下痢

急性下痢は、2~3日前から徐々に起こってきたような下痢で「細菌性下痢(食中毒が多い)」か「ウィルス性下痢」に大別できます。

 

持続性下痢

持続性の下痢は、精神的や環境的な要因が原因となることも少なくありません。

 

「吸収不良症候群」といってウィルス性胃腸炎に伴って、腸の粘膜表面が傷つき乳製品などが一時的に消化しづらい状態になることです。

 

「反復性軽症下痢」は、大人でいう過敏性大腸症候群で、お腹が弱く疲れやすいなどの特徴があります。

 

細菌性下痢とは?

細菌性下痢はいわゆる食中毒です。

 

原因として多いのは「カンピロバクター」次に「サルモネラ菌」が多く報告されています。

 

共に感染源は多くは動物からです。

 

鶏肉、豚肉、生卵、などについていた細菌を食事として食べてしまうことで感染します。

 

また動物の世話をした後十分に手洗いなどをしなかった事により最近に感染した場合も下痢の原因となります。

 

体内で細菌が増殖して、その細菌を体から出そうとする体の防御反応により嘔吐、下痢が起こるのです。

 

カンピロバクターによる細菌性下痢は、比較的軽症で抗生物質もよく効きます。

 

通年みられるものですが、多いのは6月~9月のいわゆるジメジメとした時期です。

 

サルモネラ菌は時として重症化することがあるので、入院や点滴処置が必要なこともあります。

 

他には「病原性大腸菌(いわゆるO-157など)」「腸炎ビブリオ」「ブドウ球菌」などによる細菌性下痢が起こることがあります。

 

細菌性下痢の時の便の色とは?

細菌性の下痢を発症すると「便が生臭い」「魚が腐ったようなにおいがする」と表現されることが多いです。

 

伴って粘液や膿、便に血液が混じるときは細菌性下痢の疑いがあります。

 

逆に、灰白色や白っぽい便はウィルス性の下痢の可能性が高いです。

 

嘔吐や下痢の時に原因検索する時、実際の吐物や下痢内容を持参することは有効です。

 

現在は様々なウィルスや細菌に対して「簡易キット」で簡便に原因検索することができます。

 

おむつの子などの場合は持っていきやすいと思いますのでビニール袋に入れて持参してみてください。

 

自立していてトイレで自分で流せてしまう子になると下痢自体に気づきにくいこともあります。

 

細菌性下痢は嘔吐も伴うことが多いので、症状が出れば異常は検知できます。

 

ですが、軽症の段階だと見過ごしてしまい家族中に感染してしまうこともあります。

 

何となく元気が無いなどの不調に対して便の状態を気にすることは必要です。

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子どもの下痢に対する対処法

 

自然治癒を理解する

細菌性下痢などでは、その原因となる細菌を体から出してしまわなければ治りません。

 

そして体から出すには、吐きだすか便で排出するしかないのです。

 

嘔吐や下痢は体が病原菌を追い出そうとしている反応、ということをまず理解する必要があります。

 

制吐剤や下痢止めを使うと原因菌をむしろ体内にとどめる結果となってしまいます。

 

嘔吐や下痢自体を無理に止めてはいけないのです。

 

原因菌が体外に出れば、嘔吐や下痢も治まってきますから遠回りなようでもそれを待つ必要があります。

 

脱水にしない

嘔吐や下痢の弊害はもちろん有り最たるものは脱水です。

 

脱水は体の免疫反応など闘う力を阻害しますし、重症になればけいれんや神経障害などが出ることもあります。

 

嘔吐や下痢で原因菌を排出しながら、菌と闘う力を保持するためには脱水は予防しなくてはなりません。

 

脱水予防にはまず水分を入れることですが、激しい嘔吐の時期が過ぎたら少しずつ白湯などを与えます。

 

飲んでも吐いてしまうので与えないというのは間違いです。

 

激しく吐いているときは別ですが、落ち着いてきたら多少は吐いてしまっても良いです。

 

根気よくただダメージを少なくするために少量ずつ与えましょう。

 

食事療法

下痢のとき、最初はうどんなど消化の良いものを与えます。

 

回復してくればなるべく早く普段の食事に戻します。

 

下痢や嘔吐が治まってくれば原因菌がいなくなってきているということを意味します。

 

原因菌が排出されていれば問題ないのですから、今度は「失った体力」をつけていかなくてはなりません。

 

乳糖不耐症など吸収不良症候群には気をつけて(乳製品を食べると下痢するなど)、本人も食べやすく食欲のわく食事にしていきます。

 

まとめ

人間の体で起こるイレギュラーな事態は、多くは体の防御反応によるものです。

 

発熱なども体が細菌やウィルスと闘うために起きていることが多いのです。

 

ただ、決して本人は楽ではありませんし、ダメージもあるでしょう。

 

細菌が排出されてきているか嘔吐や下痢の量や状態を確認しながら見守りる事が重要です。

 

そして本人のダメージに対して適切な対処していくのが細菌性下痢の対応のベストな方法となります。

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