下痢止めを飲んで飲酒しても大丈夫か知っていますか?
下痢は病原菌などがあっての下痢の場合は止めない方が良いですが、ただ脱水を誘うだけのような状態の時は止めた方が良いでしょう。
そういった時は、下痢止め(止痢剤)を使用します。
ですが下痢止めは胃腸に直接作用するので、服用後に飲んだり食べたりするものによっては効果が出なかったりします。
下痢止めを使いたいと思う時は、下痢に付き合っていられない予定がある場合などでしょう。
ですが、下痢止めを飲んで出かけたはいいけど飲酒する可能性がある…
そういう時はどうしたらよいでしょうか。
下痢止めを飲んで飲酒するのは良くないです。
結論から言えば下痢止めを飲んで飲酒するのは良くないです。
アルコール自体が下痢症状を誘う要素があり、せっかく下痢止めを飲んでも効果が無いということもあります。
また胃腸に作用する下痢止めは胃腸に負担をかけますから、そこにアルコールを流し込むと更に胃腸への負担を招きます。
下痢止めが効かないだけでなく、かえって胃痛や消化不良など二次災害を招いてしまうこともあるのです。
基本的には下痢止めを飲んだらアルコール摂取はやめましょう。
ゆっくり飲みたいから下痢止めを飲んだのに、結局トイレから出られなかった、という事態にもなりかねません。
下痢止めを飲まずに下痢を止める方法は?
リンゴを食べる
リンゴには便を固める作用があります。
更に消化の良い状態にするために、すりおろして食べると下痢で弱っている胃腸にも優しいでしょう。
どうしても飲みに出なくてはならない時、先にすりおろしリンゴを食べておけば下痢止めと整腸作用で効果があるかもしれません。
タンニンやペクチンを含む食べ物、飲み物を摂る
タンニンには粘膜を保護する機能があります。
またペクチンは水に溶ける性質を持った食物繊維なので、便に多く排出されすぎている水分を吸い取って便の硬さを調整してくれる機能があります。
ペクチンが多い食べ物に、上述したリンゴ、ブルーベリーやラズベリー(ジャムで摂るとき、砂糖は下痢を誘うのでスプーン1杯程度に)、ニンジンなどがあります。
紅茶を飲む
紅茶は腸の荒れを押える効果が高く、人によっては下痢止めと同等の効果を示します。
発酵したお茶なので、発酵食品が腸に良いのと同じで効果があるのです。
ただ、砂糖を入れるとやはり便秘や下痢を招きやすいので、砂糖は入れずにいただけると良いですね。
下痢止めの上手な使い方
止めた方が良い下痢の時、下痢止めを使用することはありますが、使い方には思っている以上に注意する必要があります。
下痢症状と薬は合っているかを考えるために、下痢止めの種類を挙げます。
下痢止めには、
- 腸管運動正常化タイプ=一般的な下痢止めで、活発化しすぎた腸管の蠕動運動を正常化し腸の水分量をコントロールする
- 腸管運動抑制タイプ=蠕動運動を司る神経に働きかけ、その動きを抑え水分の分泌も抑制する。細菌やウィルスによる下痢には使えない
- 整腸剤タイプ=善玉菌と悪玉菌のバランスを整えるが下痢を直接止める作用は少なく緩やかな薬効。急性期には不向き
- 殺菌剤タイプ=殺菌効果により食中毒などに有効
- 収斂剤タイプ=腸の壁を保護する形で炎症を抑えて、その効果として下痢を止める
- 漢方薬
などがあります。
下痢止めを使用するうえで大切なことは
そもそも止めてよい下痢なのか
細菌やウィルスによる下痢は、下痢により細菌やウィルスを出そうとしているので止めてはいけません。
下痢により症状が悪化しているときの速やかな服用
上記の状態では無くて慢性化した下痢や長期化した状態で下痢による脱水や、体力の低下で「症状の悪化」がみられる時は速やかに服用します。
下痢が止まったらすぐに服用をやめる
下痢状態が止まったら、もらった薬が残っていても服用はやめます。
完全に飲み切る必要はありません。
だらだらと飲み続けていると、今度は便秘になったり弊害も出てきます。
医師の指示のもと調節しながら服用します。
下痢の原因が分かっているときに、ひどい下痢をいったん止めたいという状況で服用します。
まとめ
下痢はトイレからなかなか出られないし、お腹も痛いし…で下痢状態のひとにとっては良いことはあまり感じません。
ですが、下痢をする事=体内を除菌していること、とも言えます。
下痢状態にあるときはアルコールや刺激物で更にお腹をいじめることなく、お腹をいたわって大事にしましょう。
便秘と下痢は普段の生活である程度抑えることができます。
細菌やウィルスによる下痢は別ですが、暴飲暴食を避ける、脂肪分を摂るときは野菜や海草などの繊維質を摂る、刺激物を控えるなどで腸内環境を健全に保つ用意しましょう。
腸内環境は全身の健康状態にも現れます。腸内を綺麗に保てばお肌の調子も良くなるはずです。