新生児の便は我々大人とは全く違います。基本ゆるゆるで、色もすぐに変化します。
そのため、新生児の便でどう健康状態を知ればいいのか戸惑うことも多いですね。
今まで何も食べていない新生児、生まれて初めての便の色って何色?
新生児の便の色が変化する理由は?
新生児が緑色の便だと病気って本当?
など、新生児の便にまつわる疑問を見ていきましょう。
新生児の最初の便の色とは
新生児の初めての便の色は黒くて緑がかった色をしています。
初めての便は特別で、「胎便」と呼ばれます。
胎便として出てくるものの元となっているのは、お母さんのお腹の中にいるときにお母さんから栄養をとったカスです。
胎便のあまりの黒さにびっくりするお母さんも少なくありません。
生まれてからしばらくすると黒っぽい色から黄色っぽい色に変化していきます。
新生児の便の色は母乳かミルクかで変化する
新生児が母乳を飲んでいるかミルクを飲んでいるかで便の色が変わってきます。
完全母乳の場合淡い黄色から濃い黄色、緑がかることもあります。
母乳を飲んでいる新生児の便が緑色がかることもあるのは、お腹の中に少し長い時間とどまった時酸化してしまうためです。
心配はいりません。
ミルクの場合、銘柄や新生児の体質によって色が異なってきます。
黄色から茶色、緑色っぽい場合もあります。
また粉ミルクを飲んでいる新生児の便に白い粒粒が混ざることが良くあります。
これは大抵ミルクの中のカルシウムや脂肪分がそのまま出てきているだけです。
一般に、ミルクを飲んでいる赤ちゃんの便は母乳を飲んでいる赤ちゃんに比べて硬く粘り気があるように見受けられます。
臭いが少ないのも特徴です。
粉ミルクと母乳混合で育っている新生児の場合便の色はより変化します。
基本的に完全母乳で育つ新生児の便とミルクで育つ新生児の便の中間のような硬さです。
ミルクと母乳の割合の変化に伴い、黄色、オレンジ色、茶色、緑色の範囲で変化します。
個人差も大きいので、正解と言える色はありません。
いつも母乳を飲むことが多い新生児がミルクを多く飲むとカルシウムの粒粒がより混ざるので心配してしまいがちですが問題はありません。
新生児の便の色が、赤・白・灰色・タール状の黒の場合は要注意です。
ウイルス感染や、出血の可能性があります。
基本的に新生児の便の色は変化しやすいので、便の色だけではなく新生児の他の症状によく注意してあげることが必要です。
- 便の回数がいつもに比べて増えている、もしくは減っている
- 母乳への水津気力が弱まっていないかどうか
- 母乳やミルクを機嫌よく飲んでいるか、嫌がっているか
- 機嫌よく眠れているか
- いつよりぐずりが多かったり、泣き止まなかったりしていないか
- 苦しそうにしていないか
- 発熱などの有無
などいくつかのチェック項目でいつもと様子が違っていないかどうか、判断してあげましょう。
そのうえで心配なら早めに病院に行くことをお勧めします。
緑色の時に疑うべき症状
新生児の便の色が緑色になる主な原因は、便の色の決め手となる胆汁が酸化したためです。
本来の便の色、黄色や茶色の色素は胆汁に含まれているものです。
この色素が空気に触れ酸化すると緑色になります。
便が緑色に変色する理由としては
- 便がおむつに出てから酸化し緑色に変色する場合
- 腸の中で空気に触れ酸化する場合
- 腸の中にある菌に反応して緑になる場合
の3点が主に考えられます。
腸の中で空気に触れるというと少し意外な気がしますが、ミルクや母乳と一緒に空気を飲み込んでしまう新生児は腸に空気が溜まりやすいので比較的よく起こる症状です。
特に哺乳瓶からミルクを飲む新生児は、母乳に比べて空気を吸い込むことが多いので緑色の便になることがあります。
腸の中に便が長くとどまることにより酸化の影響を受けやすくなります。
そのため、緑の便は便秘注意報と考えることもできます。
酸化ではありませんが、腸内のビフィズス菌や乳酸菌などに反応して緑になることもあります。
これらは善玉菌ですが、色の変化をおこすことがあります。
母乳に含まれる乳糖が、乳酸菌の成長を促進させ、便を酸性にすることがあります。
母乳を飲んでいる新生児に緑色の便が良く見られるのはこのためです。
新生児期から少し大きくなりかけた乳幼児は、腸内の悪玉菌の作用で便が緑になることがあります。
新生児の場合は他の食品を食べていないので、悪玉菌が多くなることは考えにくいですが可能性としてないとは言い切れません。
緑色の便が出ても、それほど不安になる必要はありません。
便以外の他の症状によく注意しながら様子を見ていきましょう。
まとめ
新生児の便の色は少々特殊です。
それぞれの体質や、ミルクや母乳の種類により変化するので、なかなか正常な色というのが分かりにくいものです。
便の色や形状とともに、新生児の機嫌や体調をチェックし体調不良がおきたら早めに気づいてあげる事が何より重要です。